2019年12月19日(木)『徒然草』 /匿名希望
- manebiyalecoda
- 2020年5月8日
- 読了時間: 1分
今、これまでのご講義のノートを読み返している。特に、昨年12月の『徒然草』の言葉に胸を衝かれた。
「人間に授けられた、人生を見る眼力。ひたすらそこに身を置いていくと、普段は気付かない人生の機微に気付く……」
そして、小林秀雄先生は、兼好の「ものが見え過ぎる眼をいかに御すべきか」という苦しみと、「古く美しい形をしっかりと見る」こと、「人々が受け継いできた安らかですなおなもの」への思いを、『徒然草」の中に読み取っていかれる。
見え過ぎるがゆえに、いかに抑えたか……。
まさに『徒然草』には、いったい何を伝えたかったのかという文章がある。だが、「兼好がいかに書きたいことを我慢したか、それは読者一人一人の心、二つとない自分の心の中で生まれてくるもの。姿、形を思い浮かべて読んでみてください」という、池田先生のお言葉を胸に、いつか全編読まねばと思いながら挫折していた『徒然草』を、今こそ少しずつ読んでいきたい。
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