2019年1月、東京中野の「江古田の杜」で始まりました

 

    日本の近代批評の創始者・確立者として大きな足跡を残した小林秀雄氏(1902~1983)は、深い思索と気風(きっぷ)のよい文章で人生の教師としても仰がれ慕われました。その小林氏の主要な作品を順次取り上げ、氏とともに人生を読み味わっていきます。

    この集いは、新潮社の元編集者で、小林氏の生前最後の担当編集者として氏の肉声を聴き続けた池田雅延氏を講師として毎月1回ひらかれ、月々1篇ずつ小林氏の作品を読んでいきます。 

 これまでに読んだ作品については、上欄の「これまでの講義」を、参加者の皆さまからのご感想は、「感想欄『交差点』」をクリックしてみて下さい。

 

小林秀雄と人生を読む夕べ オンライン lecoda ご案内

(Zoomを利用したオンライン講義です)

【来月の講義】 受付中

●2022年2月17日(木)19:20~20:50

 (プレトーク 18:40~19:10)

 新シリーズ「美を求めて」 第五回「梅原龍三郎」「地主さんの絵」

(新潮社刊「小林秀雄全作品」第14,23,28集「梅原龍三郎」第26集「地主さんの絵」)

【今月の講義】 終了

●2022年1月20日(木)19:20~20:50

 (プレトーク 18:40~19:10)

 新シリーズ「美を求めて」 第四回「ヴァイオリニスト」「蓄音機」

(新潮社刊「小林秀雄全作品」第19集「ヴァイオリニスト」第22集「蓄音機」)

 

 「小林秀雄と人生を読む夕べ」の今期(2021年10月~22年03月)は、小林先生の作品名から採って「美を求める心」をテーマとし、これまでに「骨董」「真贋」と焼物の世界を、次いでは「鉄斎」「雪舟」と日本画の世界を巡ってきましたが、今月は「ヴァイオリニスト」「蓄音機」と音楽の世界を巡ります。
 小林先生は、絵や骨董と並んで音楽も大好きでした。なかでも音楽との出会いは最も早く、子供の頃に父親が外国から買って帰った蓄音機がきっかけでした。そして終生、一も二もなく好きだった楽器はヴァイオリンで、そういう小林先生の音楽大好き人生のサワリが「蓄音機」と「ヴァイオリニスト」で語られます。
 ただし、先生は、大の音楽好きと言っても今日のいわゆるクラシックファンとはまったく違っていました。折にふれて先生は、「音楽は耳で聴くものだ、近ごろの音楽好きは耳で聴いていない、頭で聞いている」と言っていましたが、さらに先生は「音楽は目でも聴く」と言い、「ヴァイオリニスト」ではかつて日本に来たエルマンやチボーの肉体の動きをまざまざと思い出した後に、18~19世紀のイタリアで屈指の奏者だったパガニニは日頃の一挙手一投足でも聴衆を熱狂させたと言って彼の逸話を次々語り、ヴァイオリンという楽器は古風だが今も独奏楽器として重要な役をつとめている、これは、宗教も哲学も無視してヴァイオリンに独特な歌を歌わせる芸しか信じていなかった放蕩者パガニニの亡霊なくしては考えられないことだとパガニニの音に思いを馳せ、憑かれたようにその亡霊を追います。
 「ヴァイオリニスト」は「小林秀雄全作品」の第19集に、「蓄音機」は同じく第22集に入っています。
  講師 池田 雅延

【先月の講義】 終了

●2021年12月16日(木)19:20~20:50

 (プレトーク 18:40~19:10)

 新シリーズ「美を求めて」 第三回「鉄斎」「雪舟」

(新潮社刊「小林秀雄全作品」第15,17,21集「鉄斎」第18集「真贋」)


 「小林秀雄と人生を読む夕べ」、12月は「鉄斎Ⅱ」と「雪舟」を読みます。
 「鉄斎」は、富岡鉄斎です。明治・大正期の文人画家で、儒学・国学・仏典・詩文と和漢の学問を広く修めるとともに、日本古来の大和絵に中国明・清の画風を取り入れ、独自の画境をひらきました。その絵、その生き方、いずれも自由奔放、大胆不羈で、この鉄斎に小林先生は四十代から惚れこみ、4篇の鉄斎論を書きました。が、鉄斎という画家を知るうえでも、小林先生が鉄斎のどこをどう面白がっていたかを聞きとるうえでも、まずは「鉄斎Ⅱ」が好適と見て今回は「鉄斎Ⅱ」を精しく読みます。ある年、先生は、兵庫県宝塚の所蔵家の好意で4日間、早朝から坐り通して200点近くを見て過ごしました。なかでも大作「富士山図屏風」は3時間以上も眺めて隅から隅まで味わい、これを描いた鉄斎の気持ちまで汲んで文章に写し取りました。読んでいくうち、まるで鉄斎と小林先生に連れられて富士山へ登っているような気分にさせられます。もちろん「鉄斎Ⅰ・Ⅲ・Ⅳ」も面白さは尽きません。
 そして、雪舟は、「破墨山水図」「天橋立図」など、数々の名品で知られる室町時代の水墨画家です。小林先生はある年、長さ15メートル以上にも及ぶという雪舟の大作「山水長巻」を、山口県の所蔵家の好意で心ゆくまで眺める機会に恵まれました。先生は、こんなに心を動かされた山水図はいままで見たことがないと言い、山水鑑賞が人生の目的になってしまったような男が山路を歩きだす、私もこの男と一緒に絵の中を歩きだす、と筆を起し、男の目に映る水や岩を次々と文章に写し取っていきます。こうして出来上がった「雪舟」は、まさに「小林秀雄の山水長巻」であり、同時に雪舟という画家の凛々しい肖像画です。読み進むにつれて私たちも雪舟の絵の中を歩いている感覚に襲われ、絵というものはこういうふうに見るものなのかという感動がどんどん高まります。
 「鉄斎Ⅰ」「鉄斎Ⅱ」「鉄斎Ⅲ」「鉄斎Ⅳ」はそれぞれ新潮社刊「小林秀雄全作品」の第15集、第17集、第21集、第21集に、また「雪舟」は同じく第18集に入っています。

​ 講師 池田雅延

【新シリーズ「美を求めて」について】

 私たちの勉強会「lecoda 小林秀雄と人生を読む夕べ」は、2019年1月17日にスタートしましたが、以来実質28回を数え、第29回となる10月21日からは新シリーズ<美を求めて>を始めます。

 その全6回のプログラムは次のとおりです。作品名の次に置いた数字は「小林秀雄全作品」の第何集に入っているかを示します。
 2021年
  10月21日(木)「慶州」12

         「ガリア戦記」14   
  11月18日(木)「骨董」16

         「真贋」19     
  12月16日(木)「鉄斎」15,17,21

         「雪舟」18  
 2022年
  1月20日(木)「ヴァイオリニスト」19

         「蓄音機」22   
  2月17日(木)「梅原龍三郎」14,23,28

         「地主さんの絵」26
  3月17日(木)「ルオーの版画」28  

   
 この会の第2回(2019年2月21日)の「美を求める心」(第21集所収)のときに参加者の方々にお話ししましたが、小林先生にあっては「美」は「人生」とほぼ同義と言ってよいほどです、したがって、<美を求めて>は<人生を求めて>でもあるのです。でもこれは、具体的には
どういうことなのでしょうか。今シリーズでは先生についてこれぞという「美」の急所を味わいながら、先生の言われる「美は人生、人生は美」の心をお伝えしていきます。
 なお、これまでは一回一作品のペースで進めてきましたが、今シリーズでは相互に関連しあう2作品以上を同時に取り上げる回が多くなります、ご了承下さい。

当日のスケジュール:19:20~20:50】  

   ●プレトーク 18:40~19:10

   (自由参加・小林秀雄氏に関わるご質問にお答えします)

   ●休   憩 19:10~19:20  

   ●講   義 19:20~20:50 

【参加費:一般2,000円、学生1,000円】     

 

【お申込み方法】

 

① ホームページの一番下「お申込み/お問合せ」欄より、または、

  manebiya.lecoda@gmail.com 宛にメールをご送信下さい。

 

  タイトルに「受講希望」と記し、ご希望の日程と、

  お名前(必須)とメールアドレス(必須)を明記して下さい。

② 参加申込みの受付後、参加費の振込み口座をお知らせします。

  その口座に参加費(一般2,000円、学生1,000円)を

  開催日(木曜)の2日前(火曜)までにお振込み下さい。

③ 参加費の振込が確認できた方に、

  後日、Zoomミーティング専用URL、ID、パスワードと、

  ミーティング入場方法を記した招待メールをお送りします。

小林先生写真.jpg

小林秀雄(こばやし・ひでお)

明治35年(1902)4月、東京に生れる。昭和4年(1929)27歳の夏、「様々なる意匠」によって文壇にデビュー、以来ほぼ半世紀、本の近代批評の創始者、確立者として歩み続けた。昭和42年11月、文化勲章受章。昭和58年3月死去、80歳。

 

​開催概要

※下記の開催概要は、今後また「江古田の杜リブインラボ」の会場にて開催されるようになった場合のものとなっております。

● 開催時間

毎月第3木曜日  19:00〜20:30

  *開 場 18:30

(18:30〜19:00はプレトークタイムとし、 池田講師が小林秀雄に関わるご質問にお答えします)

  *茶話会 20:45~21:45 

(講座終了後、会場近くのカジュアルレストランで茶話会を催します)

 

● 会場

江古田の杜リブインラボ 多目的ルーム 

東京都中野区江古田3-14-1

 http://www.pm-egota.com/livinlabo/other.html

                 

● アクセス

1)都営大江戸線新江古田駅から

・徒歩 約10分

・関東バス 中41中野駅行 新江古田駅→江古田区民活動センター(2分)+徒歩3分

2)JR線中野駅から

・関東バス 中25練馬駅行/中27江古田の森行

 中野駅北口のりば1→合同住宅前(20分)+徒歩1分

● 講座参加費 

一般2,000円、学生1,000円

 ※各回、会場で申し受けます。

● 茶話会(懇親会・自由参加)

・会場―江古田の杜リブインラボ1階「えごたnoMA」

・時間帯―20:45〜21:45

参加費―1,000円

 ※ビール、ウーロン茶と軽いオードブルはスタッフが適宜に用意します。

  追加をご希望の方は、各自で食券ご購入の上ご注文ください。

 

● お申込み方法

【ホームページご利用の場合】

 このホームページの一番下の「お申込み/お問合せ」欄に、下記をご記入ください。

 (1)お名前(必須)

 (2)メールアドレス(必須)

 (3)電話番号(任意)

 (4)本文(下記①②③のパターンでご記入ください)

    ①●月■日 講座と茶話会希望

    ②●月■日 講座のみ希望

    ③●月■日 講座希望・茶話会は未定

   ※①や②で申込まれた方で、ご予定が変わる場合もあるかと思います。

    キャンセル連絡は前日の17:00頃までにお願いします。

   ※③の方もご予定がわかり次第お知らせいただければ幸いです。

   

【事務局宛メールをご利用の場合】

 manebiya.lecoda@gmail.com まで上記と同じ内容をお知らせください。

 キャンセルの場合、上記※印と同じくメール連絡をお願いします。

● 問合せ先   

   manebiya.lecoda@gmail.com (メール受付のみ)

● 主 催

小林秀雄に学ぶ塾in東京

(略称:L’ecoda≪レコダ≫/まねび舎≪まねびや≫/學秀塾)

52599033_800608596963763_504791983802286

講師 池田 雅延(いけだ・まさのぶ)

昭和45年(1970)、新潮社に入り、46年以降、書籍編集担当者として小林秀雄の肉声を聞き続ける。52年、「本居宣長」を刊行、小林秀雄の没後も第5次の「小林秀雄全集」、第6次の全集「小林秀雄全作品」(新字体新仮名づかい、脚注付)を編集・刊行した。

 

スケジュール

毎月第3木曜日に開催しています。

2021年

 1月21日(木) 信ずることと知ること

       (「小林秀雄全作品」第26集所収)

 2月18日(木) 文化について

       (同第第17集所収)

 3月18日(木) 常識について

       (「同第第25集所収)

 4月15日(木) 中原中也の思い出

       (同第第17集所収)  

 5月20日(木) 芥川龍之介の美神と宿命

       (同第1集所収) 

 6月17日(木) 志賀直哉

       (同第1集所収) 

 7月15日(木) 菊池寛論(同第9集所収)

       菊池寛(同第21集所収)

 8月19日(木) 正宗白鳥(同第3集所収)

       正宗白鳥の作について(同別巻2所収)

 9月16日(木) 「罪と罰」についてⅠ(同第5集所収)

               同Ⅱ(同第16集所収)

 10月21日(木) 「慶州」(同第12集所収)

        「ガリア戦記」(同第14集所収)

 11月18日(木) 「骨董」(同第16集所収)

        「真贋」(同第19集所収)  

 12月16日(木) 「鉄斎」(同第15、17、21集所収)

        「雪舟」(同第18集所収)

2022年

 1月20日(木) 「ヴァイオリニスト」(同第19集所収)

       「蓄音機」(同第22集所収)     

 2月17日(木) 「梅原龍三郎」(同第14,23,28集所収)

​       「地主さんの絵」(同第26集所収)  

 3月17日(木) 「ルオーの版画」(同第28集所収)  

  

  ※予定が変更になる場合はそのつどお知らせいたします。

 

   会場への道順

 

≪JR線 中野駅をご利用の方≫

・北口改札を出て左手のエスカレーターを利用

・右手に見える白いビル「中野サンプラザ」の前のバス停1番のりばで関東バス「中27江古田の森行」もしくは「中25練馬駅行」(いずれも「総合東京病院」経由)に乗車

・約20分でバス停「合同住宅前」、ここで下車(これより手前にある「江古田住宅」ではないのでご注意)

・バスの進行方向右手に白いマンション群、その方向に徒歩約1分

・右手「ファミリーマート」の階上です

 

≪都営大江戸線 新江古田駅をご利用の方≫

1 徒歩の場合 所要時間約10分

・改札口から地上に出、目白通りを渡って直進

・最初の信号地点で道が3本に岐れる、その3本の真ん中を直進

・約200mで左手にバス停「江古田区民活動センター」

・その約20m先を右折、約10mで「江古田憩い橋」

・「憩い橋」を渡ってゆるやかな坂を約50m登り、左折

・左手「ファミリーマート」の階上です

 

2 関東バスを利用の場合 所要時間約5分

・出口左手にあるバス停「新江古田駅」で「中41中野駅行」に乗車

・次のバス停「江古田区民活動センター」で下車

・バス停の約20m先を右折、約10mで「江古田憩い橋」

・「憩い橋」を渡ってゆるやかな坂を約50m登り、左折

・左手「ファミリーマート」の階上です

 

お申込み/お問合せ

メッセージを送信しました